ATOK Padなるアプリが本日発売になりました。
そもそもATOKとは?
wikipediaより引用
ATOK(エイトック、Advanced Technology Of Kana-kanji transfer)は、ジャストシステムが開発・販売しているかな漢字変換ソフトウェア(日本語入力システム)の名称であり、同社の登録商標でもある。2007年にグッドデザイン賞を受賞した。
日本語かな漢字変換ソフトウェアとしては歴史が長いもののひとつで、完成度は高く、この種のソフトウェアとして一定規模のシェアを持ち続けている。
これのiPhoneアプリということですね。
気をつけたいのは、このアプリはいわゆるIME(文字入力システム)ではなく、文章を書いたりメモを取ったりするアプリだと言う事。
ですから既存のiPhoneの文字入力が楽になるというわけでありません。
しかし、使い道はあります。
連携機能がとても充実していてATOK Padで文字入力をしてからのメール送信、twitter、Evernoteにメモを保存するというような使い方ができます。
ちょっと様子を見てから購入しようと考えていたのですが、どうにもEvernote連携とかに興味をそそられてしまったので早々と購入してしまいました。ちなみに購入時点でApp storeの有料アプリランキングで一位になっていました。
また、26日まで期間限定で1200円のところ900円へと値引きされているみたいですね。
ちょっと軽く触ってみたら良い感じだったのでレビューします。
外観と3種類のテーマ
まずはデザイン面から見ていきましょう。
↓こちらは起動画面。渋い。
↓初めて起動するとこちらの画面になります。
ATOK Red
↓デフォルトでは、赤ベースに白地で非常に見やすいカラーリングのATOK Red。
Casual Yellow
↓ロディアのメモみたいな雰囲気がお洒落なCasual Yellow。
Aluminum
↓メタリックな印象のクールなAluminum。
Galaxy
ブラックベースの渋いGalaxy。
左上にメモを切り取ったような跡があることから、ロディアっぽく使ってみたいと考えてCasual Yellowを使うことにしました。
こういうデザインに遊びがあるのって、使うのが楽しくなってポイント高いですよね。
ちなみに、このロディアっぽさを際立たせている方眼の罫線はATOK Red・Casual Yellowに限り、罫線なしと横線、方眼と選べるみたいです。他2つは罫線があるかないかのみ選択できます。
効果音もカスタマイズ可能
デザインを自分好みに変更できることに加えて、なんとこのATOK Padは入力時に音が出ます(^^ )
もちろん音なしでも使えますし、音ありを選択していてもマナーモード時には音はでません。
効果音は以下の4つから選択できます。
- なし
- キーボード
- ピアノ
- 銃声
・・・じ、銃声!?Σ(゚Д゚;)
後ほど書きますが、ATOK Padは銃をイメージしている箇所が多くあります。それらと合わせて銃声を効果音にすると気持ちも盛り上がるw
文字を高速で打つと、マシンガンをぶっ放しているような感じがして面白いです。
・・・とりあえず飽きるまでは銃声でいこうかと。
デフォルトではピアノになってました。キーボードはカタカタっていうキーボードの打鍵音です。
全く新しい入力方式
では次にこのATOK Padに搭載された新機能です。
その名も・・・
リボルバーとダブルトリガー
もう名前だけで効果音を銃声にした意味がわかりますよね?
片手撃ちはリボルバー
↓これはテンキーのフリック入力の進化版という感じで、文字を選択するとその周りに円形の文字候補が現れます。
円の上部分に基本の文字列が並び、円の下部分には小文字や濁点への変換ボタンがあります。
このリボルバー機能ですが、うまく扱うとフリック入力よりも濁点や小文字を使う際の入力をワンアクション減らすことができます。
例えば小文字の「ぃ」を入力する場合。
今までのフリック入力だと、
- 「あ」の文字をタップして左にフリック
- 小文字変換ボタンをタップ
という2アクション必要がでしたが、リボルバー入力だと
- 「あ」をタップして、指を下の小文字に移動、そのまま指を「ぃ」に移動
のワンアクションで入力が完結します。
しかし、リボルバー特有の文字の配置である文字候補が円の上部分にあるという配置は、これまでフリック操作に慣れ親しんできたiPhoneユーザーは少々戸惑うかもしれません。
というか、私は戸惑いました。
上の画像を見てもらうとわかると思いますが、「あ行」を例にすると、フリック入力では「い」の位置にあったものが「あ」に。「え」の位置にあったものが「お」に。「お」の位置にあったものが「小文字、濁点」になっています。
いつものフリック入力の要領で「え」を入力しようと右にフリックすると「お」になっていしまいます(TдT)
ちょっと慣れるのに時間がかかりそうです。
両手撃ちのダブルトリガー
リボルバーがフリック入力の派生系と考えると、こちらのダブルトリガーは全くの新種。
↓両手を使って入力するという変わった入力方式をとっています。
左手で左の円形からその文字列グループを選択して、右手で文字を確定させるという方式で、慣れてない今はどの文字がどの文字列だっけ?( ゚д゚)
となってしまう状況で、かなり入力が遅いですw
これは使いこなすのに時間がかかりそう。
文字変換能力がスゴイ!
これまで、デザインやら機能やらを紹介してきましたがATOK Padで忘れてはいけないのは、やはり文字変換能力の高さです。
例えば
「今から帰るとメールを返した」
という文章をATOK Padを使わずiPhoneで変換させてみます。
変換に使ったアプリはiText Pad
エディタとしてとても使いやすいアプリです。これまではこちらを使用していました。
↓さっそく入力してみます。
「今から変えるとメールを返した」
( ´Д`)=3 フゥ
まぁへんてこりんな変換になっちゃいましたね。単語毎に変換していけば良いのですが、それだと手間。
では本命ATOK Padだとどうでしょうか?
「今から帰るとメールを返した」
ちゃんと変換されています。これは素晴らしい。
長文を変換にかけるとこれまではおかしな変換になっていましたが、ATOK Padはちゃんと変換してくれます。
色々と調べてみたところ、一度に変換できる文字数は24文字が限界のようです。
しかし、うっとうしい変換間違いに時間をとられなくなるというこの利便性はやばい。入力変換の間違いに辟易している方にはオススメです。
テンキー入力が快適すぎる
「リボルバー」「ダブルトリガー」「入力変換」と色々紹介しましたが、テンキー操作も他のエディタアプリとは一味違います。
↓それがこちら。テンキーの入力画面です。
特徴的なものだけ見ていきましょう。
取り消し機能
まず、左上の矢印みたいなの、こちらは「取り消し」機能です。
通常のiPhoneだと文字入力の取り消しや、文字消去の取り消しは本体をシェイクすることでできますが、ATOK Padはこの左上のボタンで簡単に取り消しができます。フリックで「やり直し」も可。
定型文呼び出し
「取り消し」の下の書類みたいなマークは「定型文」です。
なんとATOK Padは定型文を作っておけるのです。
↓デフォルトで登録されているのはこちら。
色々ありますね。
自分で定型文を用意しておきたい方は「定型文」ボタンをフリック。一発で定型文に登録する機能が出現します。
定型文の機能はiPhoneでは億劫だった仕事のメールや、長文を書くのに便利ですね。
バックスペース
次は右上、こちらはお馴染みの「バックスペース」ボタンですが、そこはATOK Pad期待を裏切りません。
フリックするとその行一列の文字だけを消去できる機能を呼び出せたり、カーソルより後ろの文章を消去したりできます。
カーソル移動
最後はその下、この機能が個人的にすごいツボだった。
ただの矢印みたいなやつです。なんでしょうか?
答え:カーソル移動です!!
表示されてるのは「右に移動」というボタンですが、フリックすることで、「上」「下」「左」が出現して簡単にカーソル移動ができます。
もう、タップでカーソル位置を選択なんていう細かくてイライラする作業とはおさらばです。
また、ラスボス級のめんどくささの「文章の先頭にカーソルを移動させる」なんていう作業も今日からは楽チンです。
ざっとテンキーの新しい機能を紹介しましたが、絵文字や顔文字の入力なんかも簡単にできるみたいですね。私は使いませんが。
Bluetooth Keyboard接続
そして、今回のリリース時点ではBluetooth Keyboardには対応していないということで残念に思っていたのですが・・・
どうやら使えるっぽいですよ?
ただ正式対応じゃないってだけみたいです。試してみたら普通に入力できました。
↓ですが、こんな感じになります。
入力してるすぐ下に文字変換候補がでて、その下にATOKの変換候補がでるというちょっとスマートじゃない表示。
あまり好きではないですね。ATOKの変換を選択したい時はタップしなくちゃいけないし。
ちなみに、Bluetooth Keyboardで入力してる時はテンキーは引っ込むことには引っ込みます。が、一覧画面に戻ったり一度違うアプリを立ち上げたりするとBluetooth Keyboardの操作が無効になったりします。
この「なったり」というところがまた曲者でならないときもあるんですよ。そのあたりの因果関係を突き止めたかったんですけどいまいちよくわかりませんでした。
ぶっちゃけて言うとATOK Padに限って現時点ではBluetooth Keyboardよりテンキー入力の早いでしょう。上記した「取り消し」や「カーソル移動」を駆使すればBluetooth Keyboardは不要ですよね。
※追記 コメントでBluetooth Keyboardについて良いこと教えてもらいました。
Bluetoothキーボードを使うとき,Command(Winキー)+スペースでiPhone内部のIMEをUSに切り換えると幸せになれます。
実際やってみたらUSに切り替わり、変換候補もきちんと表示されるようになりました。
連携機能も充実
最後に連携機能の紹介。
メモの一覧から送信したいメモを選択するとこの画面になります。
↓真ん中のボタンをタップするとメニューが開き、連携する機能の一覧が表示されます。
↓ちなみに、この連携機能はシェイクすることでも表示できます。シェイクするとボタンが降ってきます。
なんだかゴージャス。
個人的にはこっちの方が好き。連携機能も色々で臨機応変に使えますね。
最後に
ATOK PadはiPhoneでの文字入力が楽しくなるアプリと言えるでしょう!
それは入力時に音がすることだったり、新しい入力方式のリボルバー入力やダブルトリガー入力といったギミックにこった機能がを入力することを楽しくしてくれる。
また、テンキー機能に含まれている「取り消し」や「カーソル移動」、そして「変換機能」が秀逸だってことは文字を入力するストレスを軽減してくれる。だから筆が進む。
はっきり言って値段が定価で1200円は高い。でも、その価値は絶対にあると思った。
今後の私の使い道としては、長文を打つのはBluetooth Keyboardが使えるってことと、自動保存機能があるのiText Pad。細かなアイデアなんかをEvernoteに送るのにATOK Padを使いたいと思います。
今後のアップデートでBluetooth Keyboardに正式対応したり、自動保存機能が付いたらATOK Pad一本でいけるんですけどね(^^)
ATOK Padはこちらから。
※こちらの記事は前ブログを2011年7月4日と2013年1月19日に加筆修正したものです。
Bluetoothキーボードを使うとき,Command(Winキー)+スペースでiPhone内部のIMEをUSに切り換えると幸せになれます。
>通りすがりですがさん
早速試してみたところ、確かにUSに切り替えたら余計な変換候補も消えてすっきりした表示になり、キーボード入力が快適になりました!
幸せなTipsありがとうございました!